ニート息子
45歳、ニート兼トレーダーの実話です。
都内の高級住宅街に土地を持っていたある一家は、家長の死で生活が一変します。
高額の相続税を、ニートの息子がFX運用で遺産を払おうとするも、失敗。
その後、不動産屋に足元を見られ3億円以上の土地屋敷を格安で売却。
しかし再び資産運用で失敗し、100万円の現金すらない状況に・・・


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「お預かりしている証拠金維持率が100%を割るところまで来ております。本日17時までに〇〇証券の以下の口座まで追加証拠金として2000万円のご入金をお願いします。ご入金がない場合、お客様の保有ポジションは相場状況によりますが、強制決済される恐れがありますのでご注意ください。」

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このような警告メールが小田さんの携帯メールに入って来たのも、すべては相続問題が始まりでした。



●今回の登場人物「小田さん一家」(2009年当時)
父75歳(元農協職員)
母69歳(専業主婦)
小田さん 長男45歳(ニート兼トレーダー)
長女43歳(会社員兼主婦、香港在住)

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◆父から不動産を受け継いだニートが…

小田さんは、東京都内の芸能人も多く住んでいる高級住宅街に古くから大きな土地を持つご一家の長男です。

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家長の父がすべての土地を所有しており、100坪を超える広大な敷地内には古い大きな日本家屋が建っています。

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自宅不動産以外に収益物件などの財産はほとんどないため、自宅が建つ土地の価値が3億円を軽く超えるとはいえ、決して派手な暮らしをしていたわけではありません。

特に農協の職員をしていた父の生活ぶりは至って質素で、ことあるごとに「土地の値段自体は高いが、うちには現金がない」とこぼしていましたそうです。長男である小田さんは、それが今一つピンと来ていませんでした。「うちの土地は高い」=「お金持ち」程度の知識しか持ち合わせていなかったのでしょう。

そうしたこともあり、長男である小田さんは、無職で家に引きこもりがちの生活を長年送っていました。20代の頃は工場などで働いていたこともありましたが、身体が弱いこともあり、どんな仕事も長続きせず、家でゴロゴロしていることが多くなったのです。

45歳になる今も独身で、仕事を尋ねられると「デイトレーダーをしている。いつでも仕事勤めに戻れるけど、トレードの方が儲かるから家にいる」と答えていましたが、父と母の3人で父の年金で暮らしているのが実態です。

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◆払えない相続税をFXで補う…!?

働かない小田さんを心配しながら父が亡くなったのが2009年の年末のこと。葬儀などの法要もひと段落して、遺産分割について母と小田さん(長女は葬儀の後香港に帰ってしまいました)が、相談をはじめたのは2010年になってからです。そこでわかったことは、自宅の土地評価は、相続評価が安くなる特例を使っても2億円程度となり、およそ2000万円の相続税がかかるということでした。

散らばった父の預金などでなんとか1500万円は準備できたものの、500万円足りません。母は長女に相談してはと提案しましたが、日頃から長女に馬鹿にされてきた小田さんとしては、プライドが許さなかったのか、母の提案を拒否。「大丈夫だよ、母さん、僕が運用して稼いでみせる」と言い出したのです。

小田さんは当時、FXで、ユーロを高いレバレッジをかけて買っていたのですが、ギリシャショックでユーロが暴落したため、一瞬で多額の含み損を抱えてしまったのです。追加の証拠金を入れなければ、強制決済され、これまでの利益どころか投資した資金すべてを失うことになってしまう。冒頭で紹介したメールが、届いたのもそんな時でした。

必要なお金は2000万円。当然のように小田さんは母親に泣きつきますが、さすがの母もそんなお金はありません。元々相続税が準備できずに困っていたのですから、当然です。

「そんなお金はうちにはない」と母が言うと、小田さんから予想もしなかった言葉が返ってきました。

「今住んでいるこの家を売ったら払えるじゃないか!」

普段はおとなしく怒鳴ることのない息子の意外な大声に恐怖を感じた母親は、納税のためにかき集めた資金の多くを証拠金の穴埋めに差し出すことにしたのです。

◆不動産屋に足元見られた

こうして小田さんのFX取り引きは事なきを得たものの、相続税を支払えなくなってしまったため、自宅不動産を急遽売却することにした小田さん親子。そんな彼らを、次なる不幸が襲うことになります。近所の不動産屋曰く、「自宅の土地は3億円の価値だったかもしれませんが、それは当時の話。今は2億円くらいがいいところでしょう。」と言ってきたのです。

相続税の納税期限が迫っていたため、不動産屋に足元を見られてしまったのでしょう。しかし、世間知らずの親子は不動産屋の言葉を鵜呑みにしてしまいます。最終的に「即金で2億円を出せる」と言うことで近所の不動産屋に直接売却してしまったのです。

その後、小田さんが真面目に工場勤めを続けています。部屋はゴミ屋敷同然ですが、何とか自分の力で暮らしていっていることは、唯一不幸中の幸いでしょうか。

◆私たちはこの物語からなにを学べばいいのでしょうか。

不動産売買は、焦らず余裕を持って臨むこと。短期での投資は危険がつきものであること。なにより、相続税は事前に準備をしておくことです。そのためには仮に今、相続が発生した場合、どの程度の相続税がかかるかということは、常に意識しておくといいでしょう。

自分が死んだ後のことを考えるのは面倒かもしれませんが、何も準備しないと今回のような不測の事態が起きないとも限りません。そして、準備できた納税資金では、運用など考えず預貯金で確実に守る。それが不動産で資産を持っている人の務めと言えるのではないでしょうか。
https://bit.ly/2EYHOm8

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