少ない財産がモメる
遺産相続でモメる金額は幾らぐらいだと思いますか?
実際に家庭裁判所で扱う案件は、
5000万円以下でモメている割合が全体の75%、
このうち、1000万円以下でモメる割合が40%を超します。
親族で憎みあい争って、やっと手にした金額は200~300万円とか・・・
そんなケースが多いようですね。


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「相続でモメる場合、遺産額は2億、3億といった高額ではなく、5000万円以下の金額でモメることが多い傾向にあります。金額が多いかどうかは関係ないんです。

 モメる理由は、不動産などが“分けにくい”というのがほとんどですね。現金などはきっぱり分けられるのですが、家や土地などはそんなふうにはいかない」

 そう解説してくれたのは、相続コーディネート実務士の曽根恵子さん。相談案件は圧倒的に実のきょうだい同士のトラブルが多いという。

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「かつて仲がよかったきょうだいでも、数十年前の恨みや不満を相続の話し合いの場で爆発させるといいます。具体的なお金も絡み、感情的になりがちなんですね。特に姉妹である場合、話がなかなかまとまらずに長期化して悲惨な事態になることがあります。介護の役割分担に不満をもっていたり、実家住まいのきょうだいが財産を隠してしまっていたりすると、折り合いがつけづらいですから」

 また、きょうだい間で『家長制度』への認識に差がある場合もトラブルにつながりやすい。

「長男と妹というケースでは家長制度を主張する長男がひとり占めし、嫁に行った妹たちに相続放棄をさせる、なんてこともよくあります。嫁に行った場合でも、相続人は相続人ですから、主張してくるのは当然なんですけどね」

 こんなケースもある。不動産(自宅、アパート、貸家)と預金・証券を残して父親が亡くなった。相続人は、母親と長女、長男の3人。長男は不動産全部を相続したいと主張し、母親は自宅敷地を相続したいと言い、長女は自宅とアパートを母と共有したい、とそれぞれの主張が食い違った。遺言書がなかったこともあり、調停にもつれこみ、いまだ解決に至っていない。

「トラブルになっても調停になれば解決する、と思っている方が多いのですが、それは大きな間違い。調停では法的な財産の分け方以外、話し合われません。当然、介護してきた人の心情を酌み取ってくれたりすることはありませんし、そういう事情を親身に聞きだしてくれたりするわけでもない。だから、かえって泥沼にもなりやすい。そのため私たちは、なんとか話し合いで決めましょうとおすすめしています」

遺言書を残す際の注意点は?

 トラブル回避には遺言書を残すことが必須。ただ、書き方には注意が必要だ。

「自筆の遺言の場合、曖昧な表現のせいで無効になってしまうケースが少なくありません。そのため、証人を専門家に依頼する公正証書遺言をおすすめしています。遺言書を作るときは、こっそり作らないのが原則。できるだけ公平にして付言事項の欄に、子どもたちの名前を必ず入れ、感謝の気持ちなどを書き添えるといいでしょう。遺産の分配についても、付言事項に理由を明記しておけばトラブルにはなりにくい」

 遺言書を作るのは女性が多く、年代では70代が最多。平均寿命の長い女性の場合、遺言が実施されるのは10年以上、先になる。

「私たちは『民事信託』をおすすめしています。これは不動産などの財産を多く持ち、節税の必要のある方や、賃貸物件を所有されている方には最適な制度。財産を管理するだけの『成年後見人制度』と違い、存命中でも売却・処分ができるうえに、買い替えたり、管理の実務を親に代わって子どもが行えるメリットがあります。書類づくりに費用はかかりますが、親が安心して家族に財産を託すことができますよ」

 実際、それなりに不動産を所有していても、手持ちの現金が少なくなると、老人ホームの費用などの心配が出てくる。さらに、認知症になってしまったら売却もできない。

「『民事信託』なら、例えば母の生活費に使うなど、子どもが親のために活用することもできます。また父親は老人ホームで、母は家でひとり暮らしという場合、母親も将来、老人ホームに入って実家が空き家となったら、処分して子どもたちの老後の費用に充てるということも可能です」

 本来、きょうだいは譲り合うつもりでも、小さなすれ違いからトラブルになるケースが多いと曽根さん。

「財産を隠されたり、勝手に使われたり、また主張を一方的に押しつけられたりすると、モメる原因になります。まず、きょうだい間でコミュニケーションをよくとり財産をオープンにしておくこと。そのためには親の説得が必要です。老後のサポートのためにも、親を説得し、家族会議をしておけばいいでしょうね」

 リアルトラブル3つのケースに陥らないように、しっかり対策をとろう!

<まとめ>
きょうだいが争わないために親ができること
(1)家族みんなで生前対策を
(2)普段からコミュニケーションをとっておく
(3)財産や生前贈与はオープンにしておく
(4)寄与や介護の役割分担の情報を共有する
(5)公正証書遺言や民事信託を用意する
https://goo.gl/UMGXrh

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